社長が亡くなっても、会社の財産には影響ありません。
会社の財産は、会社のものであり、社長個人の財産ではないからです。
会社の財産を考える前提として、「社長」と「株主(つまり出資者)」の違いを理解しておかなければなりません。
「社長」とは、一般的には代表取締役のことで、「株主」から委任を受けてその地位に就任しています。
個人経営の会社であれば、「社長」と「株主」が同一であることが多いので、
その区別を意識していらっしゃらない方がほとんどです。
「株主である自分」に選ばれて「社長」就任しているのです。
そして、「会社」とは「株主の持ち物」なのです。
話しを最初に戻しますが、
会社の財産は、株主のものなので、社長が亡くなっても影響はありません。
ただし、
社長が株主でもある場合は、株主が亡くなったことにもなりますので、
株主のある地位は、相続人達に引き継がれます。
つまり、会社の財産は、会社を引き継ぐことになる相続人達が管理していくことになるのです。
社長兼株主が亡くなると、会社の指揮者と所有者が同時にいなくなる事になります。
次期社長には後継者が就任すれば問題は無いのですが、
その次期社長を選ぶのは、株主たる地位を相続した相続人達なのです。
相続人全員が会社に関わっているとは限りませんので、
次期社長選びでもめる(これも遺産相続争いです)こともあり得ます。
今回のテーマとは逸れますが、
社長兼株主である方は、自分が亡くなった後、問題なく後継者に引継が出来るよう、
考えておきべきでしょう。
このホームページでは、今後、個人経営者の跡継ぎ問題について、
あらかじめどのような対策が出来るのか、触れていきたいと思います。