以下は、実例ではありませんが、
よくありがちな事例として検討してみました。
【 ご質問(実例ではありません) 】
私は70歳の女性です。主人は5年前に亡くなりました。
私には、子供が3人います。息子が一人、娘が二人です。
娘二人は、とても誠実な男性と結婚して裕福に暮らしています。
息子は、結婚後、私と同居してくれ、お嫁さんとも仲良く生活しています。
息子夫婦と同所している自宅の名義は、5年前に主人が亡くなった時に、私の名義にしたのですが、
今思うと、その時に息子の名義にしてあげれば良かったと思います。
今後、私が死亡した時に、自宅以外の財産(預金など)も含めて、
すべて息子に相続させてあげようと思っているのですが、
どのようにするのが良いのでしょうか?
【 回答 】
このご質問の内容だけでご回答させていただきますが、
まずは、遺言を書かれると良いと思います。
ご自宅につきましては、息子さん夫婦が住んでいらっしゃいますので、
息子さんに相続させることにした方が良いでしょう。
自宅以外の財産について、息子さんだけに相続させることも出来ますが、
娘さんから遺留分の請求をされる可能性が有ります。
遺留分とは、法定相続割合の半分のついて、相続人の取り分を保証するものです。
娘さんが、遺留分を請求するかしないかは任意ですので、
請求しなければ、あなたが書いた遺言どおり、すべての財産は息子さんが相続することになります。
しかし、
将来、あなたが亡くなった時の娘さんが置かれる状況は、今とは変わっているかもしれませんので、
遺留分を請求されるかもしれません。
仮に、遺留分を請求しないにしても、息子さんに対して妬みなどの感情を抱くかもしれません。
ですから、すべてを息子さんに相続させるのではなく、
娘さんお二人に遺留分に該当する程度の預金を相続させることにする方が良いかもしれません。
現在の財産状況や、息子さん娘さんとの関係性などを一度お聞かせいただけませんか?
そのうえで、より良いご提案をさせていただこうと思います。
また、
遺言は、ご自身の判断やご希望で書くことが出来ますが、
日頃から息子さん娘さんと、
ご自分の財産についてどのようにしたいのか、してほしいのかをお話されることをお勧めします。